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parisに来ると必ずノートルダムに行くのだけど、今回はあまり気がのらない。
友人のアパートを借りて、隣の森の声を聞きながら本を読む日々。
パリでこんなに緑豊かなところがあるなんて。
朝は鳥達のコーラスで目が覚める。
いつもは、空は広い。
今までは、st.michelとNotredameの近くのアパートメントホテルをとるのだけど、
スウェーデンの田舎にいたせいか、この場所が妙に落ち着く。
なんていっても、マルシェが最高!
あっという間に数日経った。

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お散歩に出たら、おばあちゃまに話しかけられた。
白いブラウスに紺色のスカート、低いヒールを履いている。
「今何時かしら?」
「14:00ですよ」
顔を上げると、綺麗なピンクの口紅と同色のマニキュア。
あ、フランス人だ。

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昔、海外ハイジュエリーのエージェントで働いていた時、真っ赤な口紅とマニキュアをし、曲線スーツ姿の私の姿をみて、
パリの友人のママンが、
「まりな、それはもっと大人になるまでしまっておきなさい。あなたには、まだ早いわ。」と言われたことを思い出した。
そのママンは、その頃80歳くらい。
仕立ての良いスーツに低めのヒール、そして、鮮やかなピンクの口紅とマニキュア。
お友達とお茶を飲みに行くのだと言う。
アンジェリーナがお気に入りで、週に4日は通っているそう。
「ご一緒にお茶をいかが?」と誘われて、お供した。

到着すると、扉の内側には防寒用のベルベットの真っ赤なカーテンが。
中から品の良い端正な出で立ちのmonsieurが、
「Bonjour, Madame viot!」

中に入って、びっくり!
おばあちゃましかいない!!!
それもみんな綺麗にオシャレして、お化粧もバッチリ!
皆さま、しわくちゃのお顔にくっきりとラインを引き、紅をさしている。
いくつもの筋がある首や
ゴツゴツした手には、負けないくらい立派なジュエリーと綺麗な指先。

「参りました。」

フランスの女性がどうしてシンプルなお洒落をしながら、センスを磨くのかわかった気がした。
「私もこれを目指そう!」

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「これからお友達とお茶を飲みに行くのよ、あなたは?」

「ノ、ノートルダムへ、パリに来るといつも伺うのです。」

「あら、いいわね、それならバスでお行きなさい。セーヌ川沿いに走るから気持ちが良いわよ。」

忘れていた素敵な未来を思い出した。
明日から、Notre-Dameに通うことにいたしましょう!
私の今日の行動が、私の素敵な未来を創っているのだから。

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戻ったら、友人が
「Hotel Ritzのsalon de Theがオープンしたのだけど、行かない?」

よろこんで!

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